風と共に去りぬ

物語

激動の時代、
逆境に立ち向かい、
愛を求めタラの大地に
麗しく咲いた、
一人の女性がいた―。

【第一部】

1861年、アメリカ南部ジョージア州、裕福な農園主の娘・スカーレット(米倉涼子さん)は、思いを寄せていた上流階級のアシュレイ(岡田浩暉さん)が結婚することを知って愕然とし、園遊会の席で傍若無人な振る舞いをする。
そんな光景を目にしたバトラー(寺脇康文さん)は、自分に似たものを感じ、密かにスカーレットを愛し始める。
しかしスカーレットは、アシュレイの婚約者であるメラニー(紫吹淳さん)に対する激しい嫉妬心から、当てつけにメラニーの兄チャールズとの結婚を選択する。
結婚生活も束の間、南軍として出征したチャールズは還らぬ人となり、スカーレットは未亡人となってしまう。
南軍義援金を集めるアトランタでの慈善バザー会場で、喪中のスカーレットの前に突然現れたバトラーの飾り気の無い言葉にスカーレットの心は激しく揺れるが、忍び寄る戦火は二人のロマンスを許さなかった。
北軍の進撃によりアトランタは陥落間近、スカーレットとバトラーは身重のメラニーを伴って、炎上する市街から馬車で決死の脱出を試みる。
その途上、バトラーは従軍のために戦地に引き返す決意をして、情熱的な接吻を残してスカーレットの前から姿を消してしまう。
無事に戦火を逃れたものの、荒廃した故郷タラの地にて一人残されたスカーレットは絶望の淵から新しい決意を固め、一人立ち上がるのであった―。

【第二部】

1866年、南軍の敗戦によりスカーレットたちの生活は困窮を極めたが、愛するタラの土地を手放すことだけはなかった。
戦地から帰還したアシュレイに、北軍に囚われたレットが大金を隠し持っていると聞いたスカーレットは、獄中のレットを訪ねる。
彼女の突然の訪問を喜ぶレットだったが、虜囚の身では金の無心など出来ない相談だった。
落胆したスカーレットは、雑貨商と製材業で財を築いたフランクが妹の許婚であると知りながら、彼を略奪し、二度目の結婚を果たすが、スカーレットを襲った暴漢に復讐しようとしたフランクは殺害され、スカーレットは再び未亡人となってしまう。
そんな彼女を慰め、三度目の結婚に踏み切らせたのはレットだった。
贅沢を極めた新婚旅行の船上で、二人は永遠の愛を誓い合う。
しかし、南部社交界の顔色を伺うレットに辟易するスカーレットと、未だアシュレイへの想いを断ち切れずにいるスカーレットに疑心暗鬼となるレットの心は徐々にすれ違いを生み、唯一二人を結びつけていた愛娘ボニーを不慮の落馬事故で失ったことで、二人の間には決定的な亀裂が入ってしまう。
メラニーを失い抜け殻のようになったアシュレイに幻滅し、真に愛する人はレットだったと気付くスカーレットの前に、もはやレットの姿はなかった。
全てを失ったスカーレットだったが、故郷タラだけは、その雄大な大地と風で彼女を優しく包み込むのであった―。



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