近江谷太朗 出演舞台
劇団東京フェスティバル第10回公演
『泡』


【あらすじに代えて】

2012年2月。

東日本大震災から1年を迎えるにあたり、ボクが放送作家として関わらせてもらっているラジオ番組で福島県を取材しようということになった。

さて、どこへ行こうか…。

行くなら、あまり大手メディアが取り上げないような視点で取材したい。

いろいろな案があるなかで、ボクが引っかかったのは「小名浜のソープランド街が一時期、原発事故復旧のための作業員たちで大盛況だった」という噂。

調べてみると、盛況だったのは、復旧作業が本格化した5月から6月にかけて、ほんの2ヶ月足らずのこと。

それ以降は、東電から作業員たちに対して夜間の外出禁止令が出たため、ソープ街から人通りが消えたという。

震災と津波、そして原発事故で、あらゆる産業が大打撃を受けて復旧もままならないといわれていた頃、ほんのいっとき活況だった街がある。

そこから見えて来る震災の姿があるのではないか…。

「小名浜のソープへ行きましょう!」

こうして小名浜行きが決まった。